母子感染防ぐため妊婦健診時に公費負担で抗体検査実施へ
長年にわたって苦しむ患者の皆様に寄り添いながら、一緒に戦ってきた成果が実りました。
9月8日に患者会の代表が菅総理に面談してから特命チームが作られ、約1カ月という短期間での政策実現。そのスピードと実現力は大いに賞賛するものです。
しかし、現場の実情を知らない菅総理が進めた政策内容のため各自治体は困惑しています。
各自治体に事前準備の通達もなく、患者の相談体制や医師・看護師・保健従事者の研修体制も整っていない状態で、いきなり今日から検査をやってくださいは、あまりにも乱暴すぎます。
しかも、財源は今年度までの妊婦健康診査臨時特例交付金を充てるとのとこ。
検査を受けた妊婦さんが、内容を知らない医師から検査の結果、陽性でしたといきなり言われ「あなたは白血病になる可能性があります。治療方法はありません。」
「赤ちゃんには母乳を与えないでください。」と告げられたらどうなるのでしょう。
≪現在14回の妊婦健康診査を行っている財源である妊婦健康診査臨時特例交付金は今年度までの期限つき≫
各自治体では、検査を始めてもすぐに国からの交付金が来なくなるのでは手がつけられないと困っています。
また、東京都では、都医師会など5者協議を経なければ妊婦健診に追加が出来ないため、国からの通達が来ていても、直ちに実施することは出来ません。
自治体でこの政策を一日も早く、的確に実施するため、以下のようなシステムを早急に作ることが望まれます。
①患者に対する相談体制
②医師や看護師、保健従事者の研修体制
③正しい知識の普及
④感染者・発症者のための拠点病院の整備 など
また、財源である妊婦健康診査臨時特例交付金を来年度以降も継続するとともに将来的には恒久財源に移行することが大切です。
現在、ATLやHAMについて治療費が免除になる「難病指定」になるよう、患者会と一緒に国会請願をするための署名活動などを行っています。
来年の1月16日(日) 14:00から
北区・赤羽会館で スマイルリボンの会主催、シンポジウムを開催します。